通勤災害の労災事故の典型例

通勤災害とは、自宅と職場を往復する途中でけがをしたり、病気になったりすることです。「合理的な経路と方法」で通勤している途中に受傷したことが条件です。

たとえば、以下のような経緯のけがが多いです。

① 自家用車での通勤中

  • 交差点で他の車と衝突してむちうちになった
  • 渋滞中に後ろから追突されて首や腰を痛めた
  • 飛び出してきた動物を避けようとしてガードレールに衝突した
  • 駐車場で視界が悪く壁にぶつかってけがをした

② 電車やバスでの通勤中

  • 満員電車で押し倒されてけがをした
  • 駅のホームで他の人とぶつかって転倒し、骨折した
  • バスの急停車で転んで打撲をした
  • 駅の階段やエスカレーターで足を滑らせて転落した

③ 自転車での通勤中

  • 車と接触事故を起こして転倒し、頭や体を強く打った
  • 道路の段差やマンホールのふたで滑って転倒し、手足に擦り傷や骨折をした
  • 他の自転車とぶつかって転倒してけがをした
  • 歩行者にぶつかりそうになってよけようとして転倒した

④ 徒歩での通勤中

  • 横断歩道を渡っているときに車にひかれてけがをした
  • 工事現場から落ちてきた物が頭に当たった
  • 凍った道で滑って転んで足首を捻挫した
  • 夜の暗い場所で溝に落ちて足をけがした

通勤災害の労災保険が適用される場合と適用されない場合

すべての通勤中の事故が労災の対象になるわけではありません。いくつかの条件があります。

労災保険が適用される事例

労災保険が使えるには、合理的な経路および方法での移動であることが必要です。

合理的な経路とは、普段使っている一般的な通勤ルートのことです。必ずしも最短ルートである必要はありません。工事や渋滞で迂回した場合でも、それが常識的な範囲内であれば問題ありません。複数の通勤ルートがある場合、どのルートを使っていても大丈夫です。

合理的な方法とは、電車、バス、車、自転車、徒歩など、一般的な通勤手段のことです。

ちょっとした寄り道は許される場合がある

通勤途中で一時的に寄り道しても、以下のような日常生活に必要な行為であれば、その後通勤路に戻ってからの事故は労災として認められることがあります。

  • 日用品の買い物
  • 病院への通院
  • 保育園への送迎
  • 職業訓練への通学

たとえば、帰りにスーパーで食材を買った後、家に向かう途中で事故にあった場合などです。

ただし、通勤途中で通勤と関係ない目的で立ち寄ったり、ルートから外れたりした場合は、その間やその後の事故は通勤災害として認められません。

会社に申告している通勤手段・ルートと異なる場合も対象となる

通勤災害の申告を躊躇する方の中には、会社に申告している通勤手段と異なる通勤方法を利用したことを気にする方が多いです。実際に「会社の規定と異なる通勤方法だから労災とは認められない」と会社に言われることもあります。

しかし、会社のルールや申告している通勤方法と異なるからといって労災の対象にならないというわけではありません。あくまで、自宅から勤務先までの通勤ルートとして合理的かどうかがポイントとなります。

労災保険が適用されない場合

①通勤と関係ない私用中の事故、②大幅な寄り道や長時間の中断、③故意や重大な過失による事故のようなケースでは、原則として労災保険は使えません。

① 通勤と関係ない私用中の事故

友人との食事、パチンコ店での遊技、旅行に直接向かう途中など、通勤の目的から完全に外れた行為中の事故は対象外です。

② 大幅な寄り道や長時間の中断

合理的な理由なく通勤ルートから大きく外れたり、長時間通勤を中断して別のことをしていた場合は、その後通勤路に戻っても事故は通勤災害として認められない可能性が高いです。

③ 故意や重大な過失による事故

わざと事故を起こした場合(故意)には、労災保険の給付は行われません。

また、飲酒運転、無免許運転、著しいスピード違反など、ご自身の重大な過失によって事故を起こした場合には、労災保険の給付が一部制限(減額)されることがあります。

ご自分のケースが労災になるかわからない場合は、弁護士に相談することをおすすめします。

事故発生の主な原因

通勤災害の原因はさまざまですが、比較的多いのは以下のようなケースです。

① 交通事故(車両、自転車、歩行者間)

  • 前方不注意(スマホ操作、考え事、脇見運転で前の車や歩行者に気づかず衝突)
  • 信号無視や一時不停止(交差点での出会い頭事故や衝突事故)
  • スピードの出しすぎ(カーブを曲がりきれない、追突事故)
  • 車間距離が短い(急ブレーキに対応できず追突)
  • 安全確認不足(車線変更や右左折時の確認不足で他の車や歩行者と接触)
  • 大型車の死角(大型車両の運転時の死角に入り込んでの巻き込まれ事故)
  • 悪天候(雨、雪、霧による視界不良や路面状態の悪化)

② 転倒事故

  • 路面の問題(雨で滑りやすい道、凍結した道、穴や段差、工事の資材、マンホール、落ち葉)
  • 階段、エスカレーター、駅のホーム(足を踏み外す、バランスを崩す、混雑による押し合い)
  • 靴の問題(滑りやすい靴、ヒールの高い靴、足に合わない靴)
  • 注意散漫(考え事、歩きスマホ、急いでいて注意が散漫)

③ 構造物・設備による事故

  • 駅の設備(改札機、自動販売機、ベンチとの衝突や手の挟まれる事故)
  • 落下物(工事現場の資材、看板、建物の部品の落下)
  • 突起物(標識、フェンス、ブロック塀との衝突)

④ 他者との接触

  • 人との衝突(混雑した場所での他の歩行者や自転車との衝突)
  • 満員電車での事故(乗降時や急停車時の転倒)

⑤ 自然災害

  • 地震(建物の損壊、路面のひび割れ、落下物)
  • 台風・暴風(飛来物、倒木、浸水)

これらの原因が単独で起きることもあれば、複数の要因が重なって事故につながることもよくあります。

主なけがや後遺障害

事故の状況や衝撃の強さによって、さまざまなけがをする可能性があります。また、治療を行っても後遺症が残った場合には、「後遺障害」として認定されるケースもあります。

主なけがの種類は以下のとおりです。

① むちうち(頚椎捻挫)
交通事故で最も多いけがで、特に追突事故で起きやすいです。首や肩の痛み、頭痛、めまい、吐き気、手足のしびれなどが現れます。レントゲンやMRIなどの画像診断では異常が見つからないことも多いですが、症状が強く、長期間続くこともあります。
② 骨折
転倒や衝突で手足、鎖骨、肋骨、背骨、頭の骨などが折れることがあります。部位や程度によっては手術が必要で、治療期間も長くなりがちです。
③ 打撲や捻挫
体のいろいろな部分に起き、痛みや腫れ、内出血を伴います。特に関節(足首、膝、肩など)をひねって靭帯や関節包を傷めた場合、適切な治療を受けないと慢性的な痛みにつながることもあります。
④ 脱臼
肩や指、膝などの関節が、強い衝撃で正常な位置から外れてしまう状態で、強い痛みを伴います。脱臼の程度がひどい場合には、整復手術が必要になるケースもあります。
⑤ 切創や擦過傷
転倒や衝突で皮膚が深く切れたり(切創)、表面が擦りむけたり(擦過傷)するけがです。感染症のリスクもあるため、適切な処置が必要です。
⑥ 脳挫傷、脳出血、高次脳機能障害
頭を強く打つと脳に直接ダメージを受けたり、脳内で出血が起きたりすることがあります。これにより、記憶力、注意力、判断力、感情のコントロールといった脳の高度な機能に障害が生じることがあります(高次脳機能障害)。非常に深刻な後遺障害につながる可能性があり、長期のリハビリが必要になることが多いです。
⑦ 脊髄損傷
背骨の骨折や脱臼で脊髄が傷つくと、手足の麻痺、感覚の障害、排泄機能の障害など、深刻な後遺障害につながることがあります。損傷の場所や程度によっては日常生活に大きな支障をきたし、介護が必要になることもあります。
⑧ 神経損傷
事故で神経が圧迫されたり切れたりすると、痛み、しびれ、麻痺などが生じることがあります。

けがが治療しても症状が改善せず、将来にわたって残ってしまう状態を後遺症と呼びます。後遺症について後遺障害申請をして認定されると、労災保険から障害(補償)給付が支給されます。

8級以下の後遺症に対しては一時金が支払われます。1級~7級の重い後遺障害に対しては、障害年金が支給されます。適切な後遺障害の認定を受けることで、将来にわたる生活保障を得ることができます。

事故後早めの検討・準備が望ましい事項

通勤災害にあってしまった場合、適切な補償を受けるために、事故後すぐに以下の点を検討し、準備することが大切です。

① 警察への連絡と事故状況の記録

通勤災害で特に多い交通事故では、けがの程度に関係なく、警察に連絡して事故の状況を報告しましょう。警察が現場を調べて交通事故証明書を作成します。この証明書は労災申請や相手方への損害賠償請求に必要な重要な書類です。

また、事故が起きた日時、正確な場所、事故の状況、相手方の情報(名前、連絡先、車のナンバー、保険会社名など)、目撃者の連絡先などを、できるだけ詳しくメモしておきましょう。

可能であれば、事故現場の状況、車の損傷箇所、ご自分のけがした箇所などをスマートフォンで写真や動画に撮っておきましょう。特に道路の状態、信号の状況、周辺の標識なども記録しておくと、後で過失割合を判断する際に役立ちます。

自身の車にドライブレコーダーがついている場合には、必ずSDカード等を抜いて、データを保存するようにしましょう。同様に事故の相手方の車にもドライブレコーダーがあるようであれば、相手方にもデータの保存を促すとよいでしょう。データが上書きされたり、誤って消去してしまい、見られなくなってしまったというケースは意外に多いので注意が必要です。

② 会社への報告

労災保険の申請手続きは、会社を通じて行うのが一般的です。会社に労災申請に必要な書類を用意してもらい、記入方法や提出先を確認しましょう。通勤災害にあったことは、事故当日か翌日には、会社の上司や人事担当者に報告しましょう。

ただ、もし会社が協力的でない場合は、労働基準監督署に直接相談することもできます。

③ 医療機関の受診

事故後、痛みや症状が軽いと感じても、できるだけ早く病院(整形外科など)を受診しましょう。事故直後は興奮状態で痛みを感じにくいことがありますが、2~3日経ってからむちうちなどの症状が出ることもありえます。早期受診は事故と症状の関係を明確にするうえで非常に大切です。

診察では、医師に事故の状況や症状を詳しく正確に伝えましょう。痛い部分はすべて伝え、小さな症状でも漏らさず伝えましょう。

また、通勤中の事故であることも伝えるようにしましょう。

④ 弁護士への相談

相手方のある事故の場合には、通勤災害の労災事故は、労災保険制度と交通事故の損害賠償制度が複雑にからみ合うため、専門的な法律知識が必要です。事故直後から弁護士に相談することをおすすめします。

特に、ご自身が被害者である場合には、「加害者が治療費等を支払うので、労災を使わなくてもよいのではないか」と思われるかもしれません。

確かに、労災を使わなくても加害者側から賠償が得られることもありますが、それでも労災を使った方が良いケースも多いです。労災を使うべきかどうかも含めて相談するには、事故直後のタイミングがよいでしょう。

その他、後遺障害の申請では、自賠責保険と労災保険のいずれにどのような順番でするのが望ましいかも事案により異なります。

弁護士は、適切な認定を得るためのアドバイスや、加害者加入の保険会社との示談交渉など、適正な補償や賠償を受けられるよう支援します。相手方がいる交通事故の通勤災害の場合には、事故直後から弁護士にご相談いただくことをおすすめします。

事故加害者の保険ではなく労災保険を使うメリット

通勤災害の場合、相手方がいる交通事故であれば、相手方の保険会社から賠償金を受け取ることもできますが、労災保険を優先的に利用することには、被災した労働者にとって多くのメリットがあります。

① 過失相殺されにくい

労災からの給付金は過失相殺がない

労災からの給付金は過失相殺がされません。

交通事故の損害賠償では、被害者側にも一定の過失があった場合、その割合に応じて賠償額が減額される「過失相殺」がなされます。たとえば、被害者の過失が3割と認定されれば、受け取れる賠償額も原則3割減額されてしまいます。

しかし、労災保険の給付は、労働者自身の過失の有無に関係なく支給されます。労災保険は労働者の生活保障を目的とした社会保険制度なので、交通事故での過失相殺の考え方は適用されません。このため、もしご自身にも一定の過失があったとしても、給付額が減額される心配がなく、安心して治療や生活再建に専念できるという大きなメリットがあります。

先に労災をもらえば加害者からの示談金が多くなることがある

加害者から示談金を受け取る場面でも過失相殺が小さくなります

労災から支払われない慰謝料などの損害は、加害者から示談金として支払ってもらうことができますが、この示談金の計算には被害者の過失が関係してきます。

ただし、治療費や休業損害の支払いに労災を使っていた場合、「費目拘束」と呼ばれる特別なルールが適用され、治療費等を加害者から払ってもらっていた場合に比べて、過失相殺で減らされる額が少なくなります。

② 療養(補償)給付が打ち切られにくい

相手方保険会社に治療費を支払ってもらう場合、治療が長引くと「もうこれ以上の治療は必要ないのでは」、「これ以上症状は改善しない(症状固定)のでは」といって、治療費の支払いを一方的に打ち切られることがよくあります。主治医の判断が尊重されず、保険会社の判断で打ち切られてしまうこともあります。

一方、労災保険の療養(補償)給付は、一方的に打ち切られにくいです。主治医の意見を尊重した判断となることが多いです。

労災保険を利用する場合、治療の必要性があれば病院での治療を続けられることが多いため、十分な治療を受けられるという安心感があります。これにより、早期の治療打ち切りを心配することなく、回復に専念できる点が大きなメリットです。

③ 休業(補償)給付がもらいやすい

労災保険の休業(補償)給付は、労災で怪我や病気をして仕事を休んだ場合、休業4日目から、原則として給与の80%(給付基礎日額の60%+休業特別支給金の20%)が支給されます。これは生活保障の観点から非常に手厚い給付と言えます。

相手方保険会社から休業損害を受け取る場合、過失相殺があればその分減額されますし、また、休業が長期化すると、「休業の必要性なし」と一方的に判断されて休業損害の内払いを打ち切られることも少なくありません。

一方、労災保険は、医師の証明や会社の証明など必要な書類を提出すれば、比較的スムーズに給付を受けやすいというメリットがあります。これにより、休業中の生活費の不安を軽くし、経済的な安定を図ることができます。

④ 特別支給金を受け取ることができる

労災保険の各種給付には、通常の給付とは別に、「特別支給金」が上乗せして支給される制度があります。

この特別支給金は労災保険制度独自の給付で、労働者の福祉向上を目的として設けられています。これらの特別支給金は、加害者から受け取る損害賠償金には含まれないため、労災保険を利用することで、0:100の被害事故であっても、労災を使用することにより手厚い補償を受けることができます。実際に受け取れる金額が増えるため、被災労働者にとっては大きなメリットです。

たとえば、通勤災害のけがで休業している期間は、休業給付(休業給付基礎日額の60%が)に加えて、「休業特別支給金」(休業給付基礎日額の20%)が上乗せで支払われます(合計80%)。

具体的には、欠勤分の給与(休業損害)が10万円の場合、労災から休業給付金として6万円(60%)が支払われ、残りの4万円は加害者に請求することができます。これで合計10万円なので、減給分は補填されることになります。

しかし、さらにこれに上乗せして、特別支給金として2万円(20%)が追加で支払われます。合計で12万円を受け取ることができますので、ただ単に加害者から賠償を受けるだけよりも手厚い補償になります。

このような特別支給金は休業給付に限りません。後遺障害が認定された場合には障害給付金に上乗せして「障害特別支給金」、死亡事故の場合には、遺族給付に上乗せして「遺族特別支給金」が支給されます。

⑤ 後遺障害が認定されやすい

交通事故で使われる自賠責保険の認定基準は、労災保険の後遺障害の認定基準を参考にしていますので、認定の基準はほとんど同じです。

しかし、労災保険では、労働基準監督署が設置する労災医療に関する専門部会や、外部の医師の意見も参考にしながら、総合的に後遺障害の有無や等級を判断します。また、労働基準監督署で一度面談を行い、被害者の症状や訴えを詳細に聞き取ります。これにより、被災者の症状や辛さをよくくみ取った評価がされ、適切な等級が認定されやすい傾向があります。

自賠責保険の後遺障害認定は、認定基準がやや画一的であることや、原則書面のみによる審査であり後遺障害診断書の内容が不十分だと適切な評価がされにくいという面もあり、労災での後遺障害認定よりもハードルが高い傾向があります。

労災保険で後遺障害が認定されることで、将来にわたる生活保障をより確実に受けることができ、その後の相手方への損害賠償請求でも、労災での認定が有利な材料となることがあります。

よくあるご質問

事故加害者の保険と労災保険とどちらにも請求はできますか?

事故加害者の保険(自賠責保険および任意保険)と労災保険の両方に請求できます。

通勤災害で相手方がいる場合(特に交通事故の場合)、被災した労働者には以下の2つの権利が発生します。

  • 労災保険からの給付を受ける権利(国に対して労災保険の給付を申請する権利)
  • 加害者に対する損害賠償請求権(相手方やその保険会社に対して損害賠償を請求する権利)

ただし、同じ損害に対して二重に補償を受けることはできません。たとえば、労災保険から治療費が支払われた場合、その治療費の分は相手方に重ねて請求することはできません。

しかし、労災からは支払われないもの(慰謝料や通院交通費など)や、全額は支払われないもの(休業給付など)との差額は、相手方に請求することができます。

0:100の追突事故でむちうちのけがをしたAさんの場合で具体的に説明します。

Aさんは、加害者の保険会社から治療費はもちろんのこと、全面的に賠償するとの申し出を受けましたが、当面は労災を使用することにしました。治療費は労災から病院に直接支払われ(療養給付)、休業中の補償も労災から80%(休業給付60%+特別給付金20%)を受け取りました。治療には半年かかりましたが、完治しました。

その後、Aさんは、加害者の保険会社から、賠償として、減収と休業給付との差額(40%)や通院交通費、それから慰謝料を支払ってもらえました。

このように、労災にも加害者にも請求が可能であり、最終的には被った損害が補償されます。

ただ、請求の仕方や調整には専門的な知識が必要です。加害者への請求と労災への請求のどちらを優先すべきかは個々の事故状況やけがの程度、相手方の保険の加入状況によって最適な方法が異なります。複雑な調整が必要となるため、弁護士に相談することをおすすめします。

どのくらい過失があったら、労災保険を使った方がよいですか?

被災者に過失がなくても、労災を利用するメリットは多くありますが、被災者に過失があるケース、特に、2割から3割以上になる可能性がある場合は、労災保険を優先するメリットが大きくなります。

①過失相殺がされにくいこと、②安心して治療を行えること、③休業損害の支払いもされやすいことが主な理由です。

① 過失相殺がされにくい

労災保険の給付は、原則として労働者の過失の有無に関係なく支給されます。そのため、たとえ被災者に一定の過失があったとしても、治療費や休業補償が減額されることはありません。労災保険から給付金をもらった後に、加害者に追加で請求もしやすいです。

② 安心して治療を行える

相手方の保険会社の場合、被災者の過失割合が高いと、保険会社が「過失が大きいから治療は打ち切ってほしい」などと主張し、治療費の支払いを早期に打ち切ろうとする可能性が高まります。労災保険を使えば、治療費は打ち切られにくく、安心して治療を続けられます。

③ 休業補償の支払いもされやすい

被災者の過失が高い場合、相手方の保険会社からの休業損害も、その過失割合に応じて減額されてしまいます。労災保険であれば、原則として減額されることなく、賃金の80%(休業給付60%+特別支給金20%)が給付されます。

少しでも過失がある場合には労災を使っておくメリットがあります。一方で、会社に手間をかけたくないといった理由で労災を使うことを躊躇されるお気持ちもよく理解できます。

「メリットがある」と言われても、肝心なのは、「そのメリットがどのくらい重要なものなのか」だと思います。

個別の事案で、労災を使うメリットがどの程度なのかは、過失割合だけでなく、けがの内容、治療にかかる期間や賠償の水準によってもケースバイケースです。

弁護士にご相談いただければ、過失割合や先々の見通しも踏まえて、労災を使うべきかどうかのご相談から承ることができます。

まずは弁護士に無料相談

通勤災害は、相手方がある交通事故であるケースが多いため、「労災事件であり交通事故事件である」という複雑性があります。

労災を使うべきかどうかの判断の時点から、後遺障害の申請をどうするか、加害者への賠償金の算定など、専門的な知見を必要とする場面が数多くあります。

よつば総合法律事務所では、通勤災害に関するご相談を無料で受け付けております。

通勤中に事故にあってしまい、今後の対応に不安を感じている方、適切な補償を受けられるか心配な方、後遺障害の認定に疑問がある方など、どのようなお悩みでも、ぜひ一度ご相談ください。ご相談者様の状況やお気持ちを丁寧にお聞きし、最適な解決策をご提案させていただきます。お一人で悩まずに、まずは私たちにご連絡ください。

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