会社への損害賠償請求

労災事故にあわれた場合、多くの被害者がまず思い浮かべるのは労災保険の利用です。

労災保険は、労働者の生活を守るための重要な制度であり、治療費や休業中の賃金の一部、障害が残った場合の一時金や年金などが給付されます。

しかし、労災保険の給付は、被災者が受けたすべての損害を補償するものではありません。

では、労災保険でカバーされない損害は、泣き寝入りするしかないのでしょうか。決してそのようなことはありません。

会社には、労働者が安全で健康に働けるように配慮する義務(安全配慮義務)があります。会社側に労災の発生について法的な責任(落ち度)が認められる場合、労働者は、労災保険とは別に、会社に対して損害賠償を請求できます。

①請求の可否や②請求可能な金額の詳細は、以下の記事をご確認ください。

会社への損害賠償請求の流れ

会社に損害賠償を請求する場合、いきなり裁判を起こすのではなく、まずは話し合いから始めるのが一般的です。

まずは会社との示談交渉

最初に行うのは、会社との示談交渉です。

示談交渉の具体的な流れは次のとおりです。

示談交渉の流れ
  • 1. 労働者が損害額の計算書を準備
  • 2. 労働者が会社に損害賠償請求の通知を送付
  • 3. 会社からの回答
  • 4. 書面・電話などでの交渉
  • 5. (合意できた場合は)合意書の作成

示談交渉のメリットは、裁判に比べて手続きが簡単であり、比較的短期間で解決できる可能性があることです。しかし、会社側が責任を認めなかったり、著しく低い賠償額を提示してきたりして、交渉が難航することも少なくありません。

話し合いが決裂した場合には裁判所で決着

当事者間の話し合いで合意に至らない場合は、裁判所で決着を付けます。主な手続きとして労働審判と裁判があります。

労働審判の流れ

労働審判は、労働者と会社との間に生じた労働関係のトラブルを、迅速、適正かつ実効的に解決することを目的とした手続きです。

労働審判の具体的な流れは次のとおりです。

労度審判の流れ
  • 1. 書類や証拠の準備
  • 2. 申立てに必要な書類を裁判所に提出
  • 3. 第1回期日(期日は原則3回以内)
  • 4. 裁判官などを交えた話し合い
  • 5. 審判
  • 期日は1か月に1回程度が多いです。
  • 裁判官を交えた話し合い(和解手続き)は事案により時期や内容が異なります。労働審判の途中で合意した場合、和解により労働審判は終了します。

合意が成立しない場合には、事案の実情に応じた解決案として審判(裁判所の決定)を裁判所がすることが多いです。審判に当事者から異議がなければ、その審判で決着となります。もし当事者いずれかから異議が出された場合は、自動的に裁判手続きへと移行します。

労働審判のメリットは、裁判に比べて、より迅速な解決が期待できる点です。しかし、当事者のいずれかに異議がある場合、結局は裁判になってしまいます。

経験上、解雇・残業代などの労働審判と比べて、労災事故は労働審判では決着せず、裁判まで至ってしまう割合が高いです。

裁判の流れ

示談交渉も労働審判でも解決しなかった場合の最終的な手段が、裁判です。

裁判の具体的な流れは次のとおりです。

裁判の流れ
  • 1. 書類や証拠の準備
  • 2. 訴えの提起に必要な書類を裁判所に提出
  • 3. 第1回裁判期日(裁判期日は複数回)
  • 4. 裁判官を交えた話し合い
  • 5. 証人尋問
  • 6. 判決
  • 裁判期日の回数は事案により異なります。労災事故の裁判だと5~10回程度が多いです。
  • 裁判は1~2か月に1回程度が多いです。
  • 裁判官を交えた話し合い(和解手続き)は事案により時期や内容が異なります。裁判の途中で合意した場合、和解により裁判は終了します。
  • 証人尋問とは当事者が裁判所で証言する手続きです。労災事故の裁判では通常は行われますが、事案によっては行われないこともあります。

裁判のメリットは、当事者が合意しなくても、最終的な判断(判決)を裁判所がする点です。しかし、準備が大変であると共に、解決までに長期間がかかってしまいます。解決までには1~2年以上の時間がかかることも珍しくありません。

悩んだら弁護士にまずは相談

会社への損害賠償請求には、法的な専門知識や交渉の経験が必要です。労災の被害にあい、心身ともに大きな負担を抱えている中で、ご自身でこれらの手続きを進めるのは非常に困難です。

もし、会社への損害賠償請求をお考えであれば、お早めに弁護士にご相談ください。弁護士へのご相談は、次のようなメリットがあります。

① 会社の責任の有無や賠償額の見通しがわかる
事故の状況を法的な観点から分析し、会社に損害賠償を請求できるか、請求できるとしたらどの程度になるのか、見通しを立てることができます。
② 証拠収集のサポート
損害賠償請求を有利に進めるためには、適切な証拠が重要です。どのような証拠が必要か、どうやって集めるかについて具体的なアドバイスを提供し、証拠の収集をサポートします。
③ 会社との交渉を任せられる
精神的な負担の大きい会社との交渉窓口を弁護士が担います。これにより、被害者は治療に専念することができます。
④ 適正な賠償額の獲得が期待できる
弁護士は、過去の裁判例や法的な基準に基づいて、適正な賠償額を算出し、会社側と対等に交渉します。会社側から提示された不当に低い金額で示談してしまうリスクを避けることができます。
⑤ 複雑な法的手続きを任せられる
労働審判や訴訟に移行した場合も、各種書面の作成、裁判所への出廷など、複雑で専門的な手続きを弁護士に任せることができます。

よつば総合法律事務所では、被災された皆様が正当な補償を受け、一日でも早く穏やかな生活を取り戻せるよう、全力でサポートいたします。

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