過労死が労災認定されるには、発症前1ヶ月に約100時間、または2〜6ヶ月平均で月80時間を超える時間外労働(過労死ライン)があることが一般的です。
また、会社への損害賠償請求については、会社が労働者の健康を害さないよう配慮すべき「安全配慮義務」に違反していた場合に認められます。
労災でお困りの方へ
弁護士による無料相談受付中

※本予約ダイヤルでの電話相談は行っておりません。
過労死とは
「過労死」とは、業務による過重な負荷が原因で、脳血管疾患や心疾患を発症して亡くなること、または仕事上の強いストレスから精神障害をきたし自死(自殺)に至ることです。
過労死等防止対策推進法では、「業務における過重な負荷による脳血管疾患・心疾患を原因とする死亡」「業務における強い心理的負荷による精神障害を原因とする自殺」などと定義されています。
遺族にとっては、働き盛りの家族を突然失うという耐え難い苦痛を伴う事態であり、その責任の所在を明らかにすることは、亡くなった方の無念を晴らすためにも非常に重要です。

過労死の労災認定の要件
労災(労働災害)として認定されるためには、その死亡が「業務」に起因していること、すなわち「業務起因性」が認められなければなりません。
脳・心臓疾患の場合、厚生労働省が定める認定基準に基づき、主に以下の3つの観点から「業務による明らかな過重負荷」があったかどうかが判断されます。
過労死として認定されるケース
過労死として認定されやすい典型的なケースは、労働時間の客観的な記録が残っており、それが明確に認定基準を超えている場合です。たとえば、次のようなケースです。
過労死として認定されないケース
一方で、過労死として認定されにくい(不支給となる)ケースには、以下のような特徴があります。
過労死が労災認定された場合の補償
労災認定を受けると、遺族は「労災保険」から次のような給付を受けることができます。
労働者によって生計を維持されていた配偶者、子、父母、孫、祖父母、兄弟姉妹が対象となります。
受給には続柄や年齢などの制限があります。給付額は遺族の数に応じて、給付基礎日額の153日分から245日分が支給されます。
給付額は、「給付基礎日額×30日分+315,000円」で計算されます。この金額が、給付基礎日額×60日分より少ない場合には、「給付基礎日額×60日分」で支給されます。
これらは国の保険制度からの給付であり、会社に支払い能力がない場合でも確実に受け取れるメリットがあります。一方で「慰謝料」などの項目は含まれておらず、全ての損害がカバーされるわけではありません。
会社への損害賠償請求
労災保険による給付だけでは不十分な場合、あるいは会社側の安全管理体制に明確な不備があった場合、遺族は会社に対して「損害賠償請求」ができます。
労災保険は「過失の有無を問わず」支給されますが、会社への請求は「会社側に落ち度(過失)があったこと」を立証する必要があります。
会社への損害賠償請求の要件
会社への請求が認められるためには、安全配慮義務違反が必要です。
会社は、労働者が業務遂行に伴い疲労や心理的負荷を過度に蓄積して心身の健康を損なわないよう注意する義務を負っています。
この義務を怠り、業務量の調整や人員補充などの適切な措置を講じなかった場合に違反が認められます。
損害賠償ができるケース
具体的に賠償請求が認められやすいのは、以下のような状況です。
損害賠償が難しいケース
逆に、賠償請求が困難、あるいは大幅に減額(過失相殺)されるのは以下のようなケースです。
損害賠償ができる場合の金額
会社に対して請求できる損害賠償額は、労災保険の給付額よりも高額になるケースが多いです。主な内訳は以下の通りです。
- 一家の支柱 2800万円
- 母親や配偶者 2500万円
- その他の場合 2000万〜2500万円
逸失利益と死亡慰謝料を合計すると、若年層や高年収層の場合、8000万円〜1億円を超える賠償額になることも珍しくありません。
なお、被災者側の基礎疾病や健康管理上の責任が考慮される場合、過失相殺により賠償額が減額されることがあります。

よくあるご質問
「過労死ライン」とは具体的に何時間ですか?
時間外・休日労働が「発症前1ヶ月に約100時間」または「2〜6ヶ月間の月平均で80時間」を超える場合です。
また、これに満たない場合でも、睡眠不足や精神的負荷などの要因を総合考慮して認定されることがあります。
仕事のストレスによる自殺の場合、どのような条件があると請求できますか?
仕事による強い心理的負荷(パワハラ、過重な責任、急激な仕事量の増加など)により、精神障害を発症したと認められることが条件です。
本人の「脆弱性(もともとの性格)」が議論になることもあり、仕事の負荷が主因であるかどうかなどが争われることがあります。
未払い残業代も請求できますか?
未払い残業代も請求できます。
過労死事案では、労働時間を証明する過程で、支払われていなかった残業代が発覚することが多々あります。
未払い残業代も損害賠償請求と併せて請求することが可能です。
弁護士に相談・依頼するメリット
遺族が自ら会社と交渉したり、複雑な労災申請を行ったりすることは精神的・体力的に非常に困難です。弁護士に相談・依頼するメリットは次のとおりです。
当事務所のサポート内容
よつば総合法律事務所では、過労死・労災問題に精通した弁護士が、遺族の皆様に寄り添い、最善の解決を目指します。
初回相談は無料です。まずは一度ご相談ください。