激突事故や重機・車両にひかれた労災事故の注意点

重機・車両が頻繁に稼働する建設現場や工場などの職場では、激突事故や車両にひかれる事故が発生し、重大な労働災害となる可能性があります。

これらの事故は一瞬の不注意や安全対策の欠如によって発生しやすく、骨折や内臓損傷、脳の障害、手足の切断といった深刻なけがにつながり、重度の後遺障害が残存したり、死亡に至るケースもあります。

労働災害として認定された場合、労災保険から一定の補償を受けることはできますが、労災保険給付は最低限の補償であり、入院・通院慰謝料や後遺障害慰謝料、逸失利益の全額はカバーできません。

そのため、適正な補償を得るには、会社や元請業者に対して民事上の損害賠償請求を行う必要がある場合があります。

激突事故や重機・車両にひかれた労災事故の典型例

① フォークリフトの死角に入っていた作業員が車両と接触した事例
狭い通路や視界の悪い場所での作業中、フォークリフトの運転者が作業員の存在に気づかず、接触事故が発生しました。
② バック中のダンプカーにひかれてしまった事例
建設現場で、後方確認を怠ったダンプカーが、背後にいた作業員を轢いてしまい、死亡事故に至りました。
③ 倉庫内での運搬用車両に作業員が激突され転倒した事例
倉庫内で電動運搬車が高速で走行中に、通路を横断していた作業員と激突し、作業員が転倒して骨折しました。
④ 道路舗装現場で警備員がローラーにひかれ死亡した事例
交通誘導中の警備員が、アスファルト舗装用の大型ローラーの作業範囲に誤って進入し、ひかれて死亡しました。

これらは、運転者の後方確認不足、視界不良、誘導員の不在、構内通路の不備など、個人の不注意だけではなく、企業側の安全配慮義務違反が原因であることも多いです。

事故発生の主な原因

労災事故の多くは、次のような企業側の安全配慮義務違反や安全対策の不備が原因となります。

① 誘導員や監視員が不在だった
重機の稼働範囲や見通しの悪い場所での作業において、誘導員や監視員を配置しなかったために、作業員が危険なエリアに進入し事故が発生した。
② 立入禁止措置や動線管理に不備があった
重機や車両の通行エリアと作業員の移動エリアが明確に区分されていなかったり、立入禁止区域が適切に表示されていなかったりしたために、接触事故が発生してしまった。
③ 資格のない作業員による操作が許可されていた
建設機械や特殊車両の運転には、特定の資格が義務付けられています。しかし、資格を持たない作業員に操作を許可したために、操作ミスによる事故が発生してしまった。
④ 機械の整備・点検が実施されていなかった
ブレーキの不具合や視界を遮る汚れなど、重機や車両の定期的な点検や整備が怠られていたために、予期せぬ故障やトラブルが発生し、事故につながってしまった。
⑤ 安全教育が徹底されていなかった
作業員に対する危険予知訓練や、重機・車両の特性、死角に関する安全教育が不十分だったために、危険を回避するための知識や意識が不足してしまい事故が発生した。

これらは、企業に求められる「安全配慮義務」に反する行為です。事故の発生を防止するためには、企業側の徹底したリスク管理と、具体的な作業フローの構築、そしてこれを遵守させるための継続的な教育が不可欠です。

主なけがや後遺障害

激突事故や重機・車両にひかれた労災事故では、次のような重篤なけがが発生する可能性があります。

  • 骨盤・脊椎骨折
  • 脳挫傷、高次脳機能障害
  • 内臓破裂
  • 手足の切断や指の欠損

これらの重篤なけがは、治療後も何らかの身体的・精神的な機能障害が残存し、「後遺障害」と認定される可能性が高いです。

後遺障害の程度に応じて認定される「後遺障害等級」は、労災保険からの給付額や、会社・元請業者への損害賠償請求において、慰謝料や逸失利益の算定に大きく影響します。

後遺障害等級の認定においては、医師が作成する後遺障害診断書の内容が非常に重要です。専門的な知識が求められるため、弁護士と連携し、適切な診断書の作成をおこなうことをおすすめします。

事故後早めの検討・準備が望ましい事項

労災事故に遭われた場合、労災保険給付だけでは、被災者が本来受け取るべき全ての損害をカバーできません。特に、精神的苦痛に対する慰謝料や、事故によって将来得られるはずだった収入の喪失に対する逸失利益は、労災保険だけでは十分に補償されない項目となります。

そのため、より適正な補償を得るためには、会社や元請業者に対して民事上の損害賠償請求を行うべき場面が多々あります。

これによって、労災保険給付を上回る補償を得られる可能性が高まります。しかし、民事上の損害賠償請求は、特に「証拠」の有無がその成否を大きく左右します。そのため、事故後は以下の準備を早期に行うべきです

  • 現場写真・動画、目撃証言の確保
  • 事故報告書や安全マニュアルの写しの取得
  • 診断書・通院記録の整理
  • 労災保険給付申請の手続き
  • 会社や元請の安全管理体制の調査

民事上の損害賠償請求を行うためには、証拠の積み重ねが重要です。

しかし、時間が経過してしまうと、決定的な証拠が失われたり、関係者の記憶が曖昧になったりして、証拠収集がより困難になってしまいます。弁護士と連携することによって、証拠の不備による損害賠償請求上の不利益を防ぐことができる可能性があります。

よくあるご質問

他の従業員の過失でけがをした場合、会社に請求できますか?

他の従業員の過失による事故であっても、会社は「使用者責任」を問われる可能性が高いです。会社に対する損害賠償請求が認められる可能性があります。

下請業者の過失でも元請会社に責任は問えますか?

現場で実質的な管理・監督を行っていたのが元請会社であれば、安全配慮義務違反として元請会社に賠償責任が生じるケースがあります。

建設業では元請会社と下請会社が一緒に作業しているケースが多いため、弁護士に相談の上で、状況の整理をおすすめします。

過失があっても補償を受けられますか?

労働者側に過失があった場合でも、労災保険給付を受けることができる可能性が高いです。

また、会社に安全配慮義務違反が認められれば、最終的な損害賠償額の減額はあっても損害賠償請求が認められる可能性はあります。過失割合の評価についても、弁護士に相談の上で、状況の整理をおすすめします。

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